他人のサイトにリンクを貼って違法となる場合があるのか!?【無断リンクの適法性_通常のリンクの場合】

リンクOK

 ECサイト運営やブログ等インターネットサイトでは、リンクを貼るということは自然にやりますよね。それは、自分が書いた記事をより分かりやすくするために必要であったり、自分が良いと思った記事を読者のみなさんに知ってほしかったりといろいろな理由があると思います。
 リンクといっても、厳密にいうと複数の種類があるのですが、今回は通常の方式のリンク、つまり、ユーザーがリンク元に表示されたURL(又はアンカーテキスト)をクリックする等の行為を行うことによってリンク先と接続し、リンク先と接続することによってリンク元との接続が切断される場合のリンクについての記事です(言葉でいうと分かりにくいですが、普通のリンクを想定してもらえば大丈夫です。このリンクは、トップページへのリンクがそうでないかによって、「サーフェスリンク」とか、「ディープリンク」とか呼ばれるみたいです。)
 その中でも、今回は外部サイトへのリンク(外部リンク)について、そのリンク先に対して、違法となることがあるのか書いていきたいと思います。

1 外部リンクは違法とならないのが原則

 まず、リンク先のWEBページは、その作成者の意思によって作成・公開されている以上、その作成者は、リンクを貼られるということにも同意していると考えらます。WEBの仕組みとは、公開を前提とする以上それがリンクを貼られることが前提となっていて、会員等に限定することなく、無償で公開した情報を第三者が利用することは、著作権等に権利の侵害にならない限りにおいて、本来自由だからです。

2 外部リンクが違法となる場合!?

 とはいっても、どんな場合でも、リンク先の作成者等との関係で違法となる場合がないとは言い切れません。以下、例外的に外部リンクが違法となる場合をみてみましょう。

2.1 不法行為(民法709条)となる!?

 リンクを貼る際にリンク先とリンク元の関係が誤認されること等により、リンク先のサイト制作者の名誉が棄損されたり、信用が害されたりするようなリンクの貼り方をすると違法となります。
 リンクを貼る際に気をつけることとして、リンク先の情報を

① 不正に自ら利益を図る目的により利用した場合
② リンク先に損害を加える目的により利用した場合
等の特段事情がある場合には、不法行為責任を問われる可能性がありますの注意が必要です。

具体的に例をあげると

① わいせつ画像・動画等をアップしているアダルトサイト運営者が、当該サイトのメンバーであると他社のホームページに無断でリンクを貼る場合
② 反社会的団体が、自己の団体の関連企業である等として、企業ページに無断でリンクを貼る場合
③ 自己のサイトを有名な大企業等の関連会社のページと誤認させて、利益を得ようと「関連企業場はこちら」等という表示とともに、リンクを貼る場合

等があげられます。

2.2 不正競争防止法に違反する!?

 日本には、不正競争の防止を目的として設けられた不正競争防止法という法律があります。この法律では、他人の商品表示を使用したり、しそれを自己の商品表示として使用してる場合には、違法となります。
 しかし、今回の記事の対象としているサーフェイスリンクやディープリンクのような通常の方式によるリンクの場合には、ユーザーの行為を介さないとリンク先の情報が表示されないことから、不正競争防止法違反となる可能性は低いでしょう。
ただし、「2.1」の具体例③のような行為では違法となる可能性があります。

2.3 商標法に違反する!?

 商標については、こちらの記事が参考になりますが、こちらも今回の記事が想定している通常の方式によるリンクの場合には、原則として商標権侵害とはならないでしょう。
 ただし、リンクを貼る際のリンクボタンにリンク先企業の商標を無断使用して、あたかも自分のもののように使用すると商標法違反となる可能性があります。

2.4 著作権法に違反する!?

 一般にもよく著作権問題が広く取り上げられていますが、今までの説明と同様、リンクを貼ること自体は、リンク先の作成者(著作権者)が自らサイトを公開している以上、原則として、著作権法に違反しません・
 ただし、このリンクの貼り方が、リンク先ページがリンク元ページ作成者が作成した記事であるかのようになっている場合には、著作権侵害になる可能性がありますので、注意してください。

3 まとめ

 リンク(特に今回のように通常の方式によるもの)については、悪意をもつことなく普通に貼って行けば、法律違反になる可能性は少ないです。なので、そこまで過敏に反応する必要はないでしょう。
ただ、ふとやってしまいがちなものは、リンク先の記事作成者に対する誹謗中傷となっている場合です(誹謗中傷が違法となる場合の記事)。これは、ECサイトの本来的な部分では、通常問題になりませんが、その中で運営しているブログ等ではお気をつけ下さい。

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永吉 啓一郎ピクト法律事務所代表弁護士

投稿者プロフィール

自らもECサイトや新規事業(税務調査士認定制度等)の立上げや運営を行ってきた弁護士。
多くのベンチャー企業や新規ビジネスの立上げ等について、法律的なアドバイスのみでなく「パートナー」としてかかわっている。
得意分野は、ECサイトやIT関連企業を初めとして企業法務と税法

ピクト法律事務所

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